寸評:「3回コールド勝ちでベスト16進出!」
早朝から30℃を超える猛暑の中、ベスト16を賭けた区民大会4回戦が行われた。
負ければ終わり、中防にとっての甲子園である区民大会。
対するは、2年前の区民大会を制しているワイルドチックスさん。
強豪チームを前に中防はどのような戦いができるか。
中防の先発は大場。
2週前のダウンタウンリーグ、蔵前ライツ戦での好投が買われ、大事な一戦での先発マウンドを託された。
1回表、先頭打者を右飛に打ち取ると、続く二人の打者からいずれも空振り三振を奪い、文句なしの立ち上がりを見せる。
1回裏の中防の攻撃。
先頭の一番渡辺が右前安打で出塁すると、二番恵谷が二塁手の横を鋭く破る二塁打を放つ。
一走渡辺が激走、一塁から一気に生還し、打者二人で先制点を奪う。
続く三番黒瀬が絶妙なバント安打で繋ぐと、四番新川の右犠飛が失策を誘い、1点を追加した上で、なおも無死二三塁と好機を広げる。
五番坂内はスクイズを失敗するも、それを挽回するかの如く、次球を中堅に弾き返し1点を追加。3−0とする。
この回、中防の猛攻はまだまだ続く。
2つの押し出しなどで5−0とすると、なおも二死満塁から、二番恵谷の走者一掃の三塁打が飛び出し、8−0。
その後も相手失策と暴投でさらに2点を追加し、結局、初回に10得点というビッグイニングを作った。
先発大場は、二回表も危なげなく相手打線を抑え込む。
しかし、抑えればコールド勝ちとなる三回表、突如フジイが乱れる。
先頭打者に四球を与えると、四球と内野安打で一死満塁とされる。
相手三番打者の強烈な遊ゴロを恵谷の好プレーで本塁封殺とし、これで二死。
あと一人、という場面で迎えるは相手四番打者。
一塁を襲った痛烈なゴロは、一塁手のミットを弾く強襲安打となり、一者生還。
続く五番打者にも右前に運ばれ、10−2となる。
六番、七番打者には連続押し出し四球を与えて、10−4となったところで、投手を木本にスイッチ。
なおも二死満塁の大ピンチでマウンドに上った木本だが、冷静に打者を三振に切って取り、何とか相手猛攻を止める。
4点を取り返してコールド勝ちとしたい中防は3回裏。
先頭の一番渡辺が四球で出塁すると、二盗、三盗を決め、一死三塁の好機を作る。
ここで三番黒瀬が右前にしぶとく運び1点追加。
その後連続四球などで二死満塁に好機を広げると、七番小川が右前に運び、二者が生還し、13−4。
なおも満塁とすると、途中出場の阿相が一二塁間にゴロを転がし、一塁ベースに高校球児ばりのヘッドスライディング!
コールド勝ちを決める内野安打となり、中防が14−4で勝利を決めた。
殊勲は、渡辺、恵谷、黒瀬の一、二、三番トリオ。
初回から躍動し、三人で実に8得点を稼いだ。
試合時間の短い区民大会においては、先手必勝が鉄則。
期待通り、プレーボールと同時に100%の力を発揮してくれた。
また、終盤は崩れたものの、猛暑の中、大場が序盤から試合の流れを作ってくれた。
一回、二回の投球は安定感も感じられ、次週以降のダブルヘッダーにおいて、大きな戦力となることを期待している。
最後にスイッチした木本も、突然の登板も冷静に空振り三振を奪い、相手に行き掛けた流れを断ち切った。
これで区民大会ベスト16。
次はいよいよベスト8を賭けた戦いとなる。
ベスト8に進出することで、翌年の区民大会のシード権を獲得することができる。
過去4度も、ベスト16の壁に弾き返されている、中防にとっての大きな鬼門だ。
みんな、あの夏を思い出そう。
泥んこになって、なりふり構わず。
全力プレー、全員野球。
中防の熱い夏は終わらない。
(筆:キャップ)
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