寸評:「併殺打の山!」
この日、中防としてはグランドを取得できなかった。しかし、そんなときしか対戦できない相手がいる。今回の対戦相手となるMAX
BEATさんもそんなチームだ。お互いに普段からグランド取得率が高いと、どちらも「相手チームを呼ぶ側」なため、毎週のように活動しているのに試合が組めない。そんなわけで今週はこれ幸いにと、似たような体質のMAX
BEATさんとダウンタウンリーグ交流戦を組ませていただいた。場所は宮野木野球場。外野フェンス付のいい球場だった。両翼は推定70m強で先週の谷中球場よりは一回り大きい気がした。
先発のマウンドにはMAX BEATキラーの異名を取る齋藤健。過去2試合、11イニングス無失点中だ。試合は中防が後攻で行われた。
初回表、一死から四球を挟むものの、なんとか無失点に切り抜ける。
その裏、相手先発の外山投手がやや乱調気味。先頭の渡邊がいきなりの死球。その後、盗塁を試みたがタイミングはアウト。ただラッキーにも落球してくれて二塁に生きる。2番浜田も四球で無死一二塁のチャンスだ!ここで阿相はピッチャーの足元を抜くいい打球を放つもショート正面。6−4−3と渡りWプレーで二死三塁と場面が変わる。この場面で4番小川はキャッチャーへのファールフライと初っ端のチャンスは生かし切れない。
2回表、今度はピンチを背負う。先頭の小竹さんにセンターへ弾き返され、無死一塁。しかし続く小松さんの強烈な当たりはファースト小川の正面!こちらもラッキーなWプレーで最初のピンチをしのぐ。
その裏、中防も二死から涌井のライト前、W齋藤の四球で満塁と攻め立てる。渡邊はカウント2−3と粘るもセンターフライに倒れる。
3回表。ピッチャー返しで齋藤健のグラブを弾いた打球は浜田の元へ。落ち着いて処理すれば間に合ったのだが、悪送球で生かしてしまう。続く打球も浜田へ。連続エラーで一二塁。次打者の打球もまたもや浜田へ。ここはキッチリと処理してランナーがそれぞれ進塁。一死二三塁で2番高橋さんの打球はピッチャー返し!齋藤健が弾いたライナーはショート坂内の元へ。丁寧に捕球するとそのままベースを踏み、またもやラッキーなWプレーが成立!
MAX
BEATさんも再三のチャンスを生かし切れなくなると、中防に流れが引き寄せられる。先頭の浜田が四球を選び二盗を決める。阿相のピーゴロの間に三進し、先程のチャンスでキャッチャーフライに倒れた小川が打席へ。ここは汚名挽回とばかりにピッチャー返し!強烈な当たりはグラブを弾き、センターへ。待望の先制点をモノにする。続く坂内は1−6−3のWプレー。両軍合わせてすでに4つめのゲッツーだ。
4回の守りを三者凡退に打ち取ると、その裏は涌井のセンターオーバー、齋藤能の四球で一死一二塁のチャンス。齋藤健のときにエンドランを敢行するもセンターフライを打ち上げてしまう。二塁走者涌井は「ハーフウェー!」の声に敏感に反応したものの、「刺されるとこまで」出て待っている。^^;
送球はセンターからセカンドに渡り、本日5つめのゲッツー!
5回表も三者凡退で切り抜けると、その裏先頭の渡邊が本日2つめの死球で出塁。すかさず二盗を決めるが、この送球が後ろへ逸れる。するとカバーに入ったセンターがこの球を更に後逸〜!一気にホームを駆け抜け、貴重な2点目をGET!!
6回表、5回から替わってライトに入っていた山県さんに四球を選ばれると、続くショートゴロを坂内がセカンドへ悪送球。更にセンター前にヒットを打たれて、無死満塁のピンチを招く。点差は2点なだけに長打が出れば一気に逆転という絶体絶命のピンチ!ここで塚本さんの当たりはセンターへのフライ。8−6−2と渡った送球がキッチリとキャッチャー阿相のミットに収まり、タッチアップゲッツー!!実に6つめのゲッツーだ。更に4番高山さんの打球はレフト後方へのフライ。左翼手齋藤能はちゃんとナナメ走りしてこれをキャッチ!!絶体絶命のピンチを最高の形で切り抜ける。
そうなると、その裏、中防は先頭の吉澤がショートゴロエラーを引き出すと、齋藤能が気持ちで放ったタイムリーセンター前など打者一巡の猛攻を見せ、3点を奪い試合を決めた。
最終的なスコアこそ5−0ではあったが、試合の展開としては0−5になってしまってもおかしくなかった。初回のファーストライナーが抜けていたら…、齋藤健を襲う変則ショートライナーが抜けていたら…、タッチアップの打球がセンターではなかったら…、またそのときの三塁走者の足が速かったら…、レフトフライを齋藤能が落としていたら…、先制の小川の打球がキャッチされてしまっていたら…、などなどあげたらキリがないが、タラレバが少しでもズレていたならば、白星すら危ういような試合だった。しかしこれが野球の、またすべてのスポーツにおけるタラレバを許さない冷酷な結果でもあるのだ。
次週の侍戦に向けて良い相手と戦うことができ、緊張感のある試合を行なうことができた。齋藤健はこれで対MAX
BEAT戦無失点記録を18イニングスに延ばすことができた。またチームとしても40勝に到達し、年間最多勝を更新した!ここ6試合に関してだけいえば、2失点というディフェンス面での頑張りが目に付く。更にDTLでは中防は引き分け2つを挟み13連勝中だ!
この試合もそうだが、中防は四死球やエラーを足掛かりにチャンスを広げる。この試合でも得点したのは四死球で出た走者3人、エラーで出た走者が1人だ。侍戦では、そうやすやすと四死球を選ばせてはくれないコントロールを持っている。また昨年も2人の走者が牽制で刺されるなど、牽制の上手い投手ということも頭に入れておかねばならない。かといって過度の恐怖心を持つ必要もない。牽制には気をつけねばならないが、盗塁にまったく挑戦しなくなってしまってはいけない。
とにかくベストランの精神を発揮し、悔いを残さぬよう、全力でプレーしよう!
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